日記は素晴らしい。僕は日記の虜。

今日はゼミの初日。まあ、三年次からの同じゼミなので新鮮さも感動も絶望も無いのだけれど、今年度のゼミの初日。相変わらずの空虚さ。相変わらずの新鮮と感動と絶望。
このゼミには僕と気が合う人がとても少なくて、数少ない気の合う人とも殆どコンタクトをとっていないから、結局一人。つまりは可能性として気の合う人が数人。それだけ。ゼミ長なんかは、僕と気が合わない人の筆頭で、彼は実に実に実にアッパー。それは罪じゃないのだけれど、罪では決してないのだけれど。「引きこもりの気持ちが!」「お前らにわかるのか!?」
僕は薄笑い、彼は高笑い。なんでも、家のゼミの先生が大学側から「学校のプロモーションムービィを作れ」と命じられて、それをゼミ生みんなで作らないか、と提案しているご様子。
「俺やりますよ! やりたいですし!」
僕は薄笑い、彼は高笑い。


全ての講義が終わった後に、街へ出て、教科書を買い求める。古本屋巡り、新本屋巡り。
古本屋にてかの(一部で)有名な『数学的経験』と邂逅。値段を見る。定価3800円、古書価格……3800円! ビタ一安くなってない! ファック! とか叫びながら古本屋を出る。本当のところ、思っていたよりも詩的(あるいは文学的。は! 笑うね!)ではなく、実に数学的でちょっとショックを受けたというのもあったのだけれど、その気持ちは封印。いつか安い値段で出会うことがあったなら、僕が買うこともあるでしょう。
そういうことにしておく。


新本屋では教科書を数冊ゲット。鼻血が出そうに高価なのだけれど、これは「授業で使うから」「学費のうちだから」ということで両親からお金を渡されているので平気。恥に塗れながら購入。いや、恥じる必要などないのだ!(あるいは生まれた瞬間から恥じているべきなのだ!) とか自己暗示。地球は丸い。


その後、映画館で『イノセンス』を見る。
眠い。猛烈に眠い。映画が悪いのか僕が悪いのか。きっと僕が悪い。銃撃戦になるたびに目が冴える。終了直前で気付く。「あ、この人は攻殻機動隊に出てた素子さんだ」。後で友人に聞いたら、素子さんだけでなく、主人公のバトーさんも名前忘れた某さんも、みーんなみんな攻殻機動隊に出てた人なんだって。僕、攻殻機動隊見たはずなんだけどな……。
「『少佐』と呼ばれているのが素子さんだと気付かない時点で失格」
うわあ。僕、全然駄目だね。
僕が合格できる場所はどこだろう。


これが僕の一日。